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2013-10-15

富士山のトイレ事情(2)環境配慮型トイレの特長(メリット・デメリット)

おはようございます。
富士山在住のマーさん@富士の麓で考えるブログ です。
富士山のトイレ問題、環境問題、
富士山のこれからのあり方について
皆さんと一緒に考えたいです。

ここでは毎回
メディアで取り上げない、
登山愛好者の発信するブログでも触れない、
国や自治体などの観光、環境整備関係者もろくにアナウンスしない
「富士山のトイレ事情」について
掘り下げて書いていきたいと思います。

*-*-*-*-*-*

前回は
しばらく続いていた富士山における「白い川」、
平成18年度より富士山五合目以降に設置された
環境配慮型トイレの数(約40数個)とその種類のお話でした。

では
富士山における環境配慮型トイレ、
その特長、メリット、デメリットについて

です。
簡単にまとめます。


バイオ(バクテリア)の処理能力はかなり強力
 うっかり落としてしまった綿のシャツ(いけませんよ) でも
 しばらくするとカスだけしか残らないというくらい強力(!)
 適切なメンテナンスで夏季シーズンを通して活用でき
 バイオが処理するにしてもそのカスがたくさん出るのかと
 思いきや
 適切に使用すれば
 夏季一度もカスを回収すること無く利用できるとのこと。
 (どこに消えてしまうのでしょうね?!) 


バイオ処理(バクテリア)の処理能力の目安は100回分/1日
 それ以上使用されると処理しきれなくなるばかりか
 適正量以上に上に降り積もれた排せつ物で窒息死してしまう


バイオ(バクテリア)は
 塩分に弱いので
 実はオシッコに弱い(!)



●水も電気も必要ない環境配慮型トイレというイメージですが
 実際は
 バイオを生存活性化させるためのヒーターや撹拌が必要なので
 電源が要ります
 夏季でもヒーターで温度管理しなければいけません
 自家発電システムが必要でそのための燃料が要ります
 焼却型についても燃料が要ります
 

 よって
 燃料が運び込めない時期、期間は
 環境配慮型トイレが使用できない


 ※世にある環境配慮型トイレの中には
  自然エネルギーである太陽光発電などと
  コラボでできるものもあったりしますが
  天候によっては安定した熱源にはならず
  冬季の積雪、凍結に対処できるものはなく
  温度管理が出来ない&寒さでバクテリアが死んでしまう
  富士山登山道に適しません


●設置費用が莫大


●富士山においては
 風害、雪害、雪崩、落石、崖崩れなどを考慮し
 設置場所を検討しなければならない上に
 メンテナンスも考えると
 各山小屋に隣接でしか設置できない
 その上
 世界文化遺産登録になると新たな建造物を
 造成することが困難で
 事実上、
 平成18年度に設置した環境配慮型トイレ42箇所のあと
 増設が不可能である


 
●管理費、燃料費がかかるためどうしても有料にせざるを得ない
 (トイレが使用できるのならばしかたないです)



ああ、これ以上
富士山に環境配慮型トイレは増やすことが
出来ないのですね…。


では次回
環境配慮型トイレの処理能力は
富士山において充分なのか?

をお話します。
(あれ?前回の最後で…?)







 マーさん@富士の麓で考えるブログ。
 blog  http://voice-of-mtfuji.blogspot.jp/
 Twitter https://twitter.com/maasan_Fuji


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